NGOC DUNG HOTEL、ゴックダンホテル、ハノイ

基礎データ:

NGOC DUNG HOTEL
ゴックダンホテル
10F Dinh Liet St. HANOI
Tel:8449-343238

解説:

ベトナムは厳しい。特にハノイは厳しい。

何が厳しいかと言うと人が厳しい。別にことさら友好的な姿勢を願っている訳ではないのだが、定価がある物ですら場合によっては価格交渉が必要だ。なんというか、インド北部などのきつさに東南アジア的な粘っこさをブレンドしたようなそんな空気で、外国人旅行者など格好の餌食だ。

これは別に外国人旅行者にだけそうなのではない。ベトナム人同士でもそうだ。 昔、ベトナム人が「市場であれほど確認したのに」と偽物の白檀の箸を買わされたことを知る場面に出くわしたし、渋滞の抜け道を先導してもらい「5ドルよこせ!」と言われ「だれが払うか、1ドルで十分じゃ!」と窓からお金を投げて逃げ去るベトナム人なども、この目で見ている。さすが戦争でアメリカに勝った国、根性が違う。

ホテル事情も似ている。 自分のホテルに泊まった客がよその旅行社でバスのチケットを買おう物なら、険悪な空気が流れかねない。実際それで喧嘩になったという話は良く聞くし、追い出された客も知っている。この辺になると、根底に流れる感情がよく理解できない。だったら持ち前の粘り腰で客を勝ち取れば良いと思うのだが、こういう囲い込み意識が妙に強いのだ。ビールを飲んでいて隣の店でタバコを買っても怒鳴られることがある。疲れる。

という訳で、ハノイではオーナーの感覚がホテル選びの大事な基準になる。 もちろん清潔なことや盗難がないことも基本だ。ベトナムでは「ホテルで何かを盗まれた」という話も良く聞くし「泥棒宿」と呼ばれるところすらあるのだから。

日本人はじめ多くの個人旅行者に人気なのが、Classic1 / Classic2ホテルだ。2の方が新しく人気が高い。ここのサイトを見ると、ベトナムを訪れた旅行者の気持ちを大変良く理解していることも分かる。こういう商売の方が結局長続きすると思うんだけれどねぇ > ハノイの皆さん。

このホテルはUS$20前後でかなり快適な部屋に泊まれる。朝食もつく。

しかしここから3分も歩くと、この半額以下で快適に泊まれる宿がある。NGOC DUNG HOTELだ。一時期は半日本人宿と化しかけていたが、現在では特に日本人が多い訳でもない。

ここのホテルの特徴は、まず場所の良さだ。 Classic2より更に湖のある都心側で、水上人形劇劇場から徒歩5分ほど。しかし Dinh Liet通りという車のまず通らないそれでいて賑やかな横道にあるので、何かと便利なのだ。

そしてここの女主人はツアーの押しつけをしない。 ハノイには偽物の「自称シンカフェ」が山ほどあり、このホテルにも「自称シンカフェ」の看板が出ているが、本物のシンカフェでバスのチケットを買っても文句を言わない。それどころか、ツアーやバスの売り込みもしない。これが日本人には心地よい。 部屋も十分清潔だ。

以前はドミトリーもあったのだが、現在はない。これは安宿に良くある現象だ。ドミが満室になるような時期が続くならともかく、閑散期には6ベッドのドミで1ベッド$2にするよりシングル$5にした方が収入になるのだそうだ。(ドミを廃止した某国安宿ご主人の話)。

何種類かの部屋のタイプがあるが、私が泊まった時にはシングルに空きがなく、ホットシャワーとトイレ付きのツインが$6だった。これにエアコンを稼働させると$2のアップになる。 目の前には貸し自転車/バイク屋があり、このホテルに泊まっているというとおかしな扱いもされない。また2000ドンでビールが飲める露店も近くにある。もっともこれはClassic2の目の前の交差点だけれど。

ハノイは宿選びが難しい。 新しい宿を開拓しようと、多くの旅行者が自らの犠牲を顧みずチャレンジし、そして散っていった。私も数回散っている。そう言う訳で、最近のハノイはこの宿に泊まることが多い。家族連れなら Classic2のファミリールームを選ぶだろうが、一人旅ならここでも贅沢過ぎる程だ。ハノイで1泊$6-8払っても良いなら、おかしな宿につかまらないようにここに泊まっておけば、とりあえず間違いはない。

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